薬以外に何をするの?

ストレスや不眠症を抱える人に対してはカウンセリングも行われる

心療内科の治療方法は薬物治療がメインとなりますが、それ以外にも患者の年齢や症状によって様々な治療が行われることもあります。たとえば、仕事や家庭内のストレスや不眠症といった悩みを抱える患者に対しては、精神科医や臨床心理士が中心となってカウンセリングが実施されることもあります。カウンセリングは、薬物治療と比べて効果が期待できるまでに時間が掛かりますが、多くの患者にとって慢性的なストレスを解消したり、生活の過ごし方を見つめなおしたりするうえで絶好の機会として位置づけられることがあります。また、カウンセリングによる治療を採用しているクリニックの多くは、完全予約制の導入や防音設備の設置など患者のプライバシー保護にも気を使っているため、安心して治療を進めることが可能です。

行動療法は発達障害や認知症の患者に有効なこともある

心療内科のクリニックで発達障害や認知症の患者に対して行われる認知行動療法は、担当の医師に専門的なスキルが求められますが、患者の生活上の問題解決に大きく役立つことがあります。こうした治療法を取り入れているクリニックの数は、薬物治療が中心のところと比べてそれほど多くないものの、都市部を中心に少しずつ増加しています。認知行動療法を行う期間や通院の頻度は患者によって大きく異なりますが、スムーズに治療を進めるには医師との信頼関係の形成が不可欠となります。なお、認知行動療法だけでは十分な治療効果が得られないケースについては、その他の治療法を組み合わせたり、精神科病棟での入院治療が必要となることがあります。